ジム・キャリー主演の名作『トゥルーマン・ショー』についてレビュー・考察をあげていきます。
超監視社会を描いた作品ですが、今の私たちはこれを笑って見過ごせなくなってきています。
それでは、早速その世界を覗いてみたいと思います。
『トゥルマン・ショー』 あらすじ
離島シーヘブンで暮らす保険のセールスマン「トゥルーマン・バーバンク」(ジム・キャリー)が主人公です。
看護婦の妻メリル、親友のマーロンらと幸せな毎日を送っています。
トゥルーマンの口癖は
「おはよう!そして会えない時のためにこんにちはと、こんばんは!」
彼は、子供の時父親と釣りに出かけた際に、嵐で父親を失ったトラウマで水恐怖症になってしまいました。
ある日、いつも通り過ごしているとすれ違ったホームレスの老人とすれ違います。
それは彼の父親でした。
その直後、父親は何者かにあっという間に連れ去られます。
トゥルーマンはこの出来事をきっかけに、周囲を不審に感じます。
それもそのはず、トゥルーマンのいるシーヘブンは全てセットでできています。
彼の住む街、街の住人、太陽や月、天候までもが、全て作られた世界でした。
彼は生まれた時から、人生の全て、毎日24時間をリアリティー番組として全世界に放送されていたのです。
日常の細かなことも、全て作られたものなので、気になったトゥルーマンはさらに不審に思います。
妻との会話で、商品の宣伝をするような説明をしていたり。
そこで、看護婦の妻の病院にいくと手術のふりをしていたり。
確信を持ったトゥルーマンは島の外に出ることを決意します。
彼には、学生時代に思っていた人がいました。
その彼女に会うために島の外へ出ようとします。
しかしながら、様々な方法で行く手を阻まれます。
結局島の外には出られませんでした。
そこで、またそんなことが起きないように父親との奇跡の再会を演出します。
視聴者は感動で涙しましたが、トゥルーマンはできすぐた展開に疑問をもち、こっそり抜け出します。
そして、ボートに乗って島を出ます。
そこで、番組プロデューサーがわざと嵐を起こし、島の外に出させないようにします。
しかし、トゥルーマンはもう覚悟を決めています。
最終的にその世界の端にたどり着きます。
そして、トゥルーマンはセットの外の世界へと旅立ちます。
これが「トゥルーマン・ショー」です。
映画が気になった方は、一度見るべきです。
コメディ映画なので、楽しんでみれます。
映画はU-NEXTで見ることができます。
気になった方はぜひご覧になって下さい。
『トゥルーマン・ショー』 考察・レビュー
『トゥルーマン・ショー』 レビュー
『トゥルーマン・ショー』は評価も良い名作です。
個人的にはもう何度も見返しています。
「この世界って本当なのかな?」みたいな疑問を感じたことがある人は絶対みて下さい。
衝撃的だと思います。
そして、メディアやエンタメの消費や宣伝の恐怖も感じます。
しかし、勇気を出す力をもらえる映画でもあります。
『トゥルーマン・ショー』 考察①監視社会
『トゥルーマン・ショー』の世界は全てが監視されています。
監視が生み出すものは、相手の行動を制限できるということにつながります。
彼の世界はまた特別で、周り全て(人や天候)がセットです。
トゥールマンは自分の意思で動いていると思っていても、実際は行動が全て操作されています。
これは、今の私たちの社会に対しても警鐘を鳴らしていると思えます。
例えば、もはや街を歩けば至る所にカメラがあります。
防犯カメラ、ドライブレコーダー、スマホのカメラなど多く存在しています。
監視しようと思えば常に監視できる状態にあります。
そして、SNSやテレビなどの情報もそのまま鵜呑みにしていたらトゥルーマンと同じです。
自分で真実を見極める必要があるのではないでしょうか?
『トゥルーマン・ショー』 考察②人が神の世界
トゥルーマンの世界では、番組プロデューサーがその世界を操っています。
天候を操ることや、父親の死を偽装することは、「自然・命」をコントロールしている存在と言えます。
つまりは、人が神の意思として行っています。
しかし、そんな世界からトゥルーマンが抜け出してしまうことは、人が支配することはできないことを揶揄しています。
自然や命は支配されるものではないことを、教えてくれます。
『トゥルーマン・ショー』 考察③エンタメ
最後の衝撃的なシーンとして、トゥルーマンが世界を出たあとテレビには砂嵐が流れます。
そうすると、みていた警備員はすぐにチャンネルを変えます。
一人の人生を写した壮大なものでも、終わればすぐに違うエンタメを探す。
そんなエンタメが消費され、すぐに忘れ去られてしまうという現実を突きつけられます。
また、トゥルーマンの世界で日常にさりげなく入れられるCM。
トゥルーマン・ショーの世界だから気づけたけれども、私たちの世界にも無数のCMがさりげなく盛り込まれていることを実感します。
『トゥルーマン・ショー』 考察④自由
トゥルーマンの親友が出てきますが、普通なら情が移って彼に外の世界を教えようとしてもおかしくありません。
それでも、彼は協力してトゥルーマンを外に出さないようにします。
これは、その世界でないと彼も生きられないということです。
現状を変えないことを良しとする周りと、現状を変えようとするトゥルーマンの対比がうまく描かれています。
現状を変えないことは確かに楽かもしれませんが、本当の意味での自由は得られないということを伝えようとしている風に感じられます。
『トゥルーマン・ショー』考察・レビュー まとめ
コメディ映画として十分に楽しめる作品なのは間違いありません。
しかし、それ以上に今の私たちの社会に対する投げかけを感じます。
『トゥルーマン・ショー』を見た後は、自分の世界も疑いたくなります。
映画が気になった方はU-NEXTでぜひ見て見てはいかがでしょうか?
以上、※ネタバレ有[映画]『トゥルーマン・ショー』のレビュー・考察でした!
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