Netflixのコンテンツで話題の『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』がある。
この作品は、若い世代にこそ見て欲しい作品です。
スマホで、様々なことができるようになった現在、そのSNSがもたらす恐怖に警鐘を鳴らしています。
周りを見渡してみても、ほとんどの人がスマホをいじっている場面が多いです。
そういったネットがもたらす監視資本主義について、描かれています。
『監視資本主義』 あらすじ
『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』はドキュメンタリー映画です。
GoogleやFacebookなどの元社員が、広告ビジネスの収益最大化のための仕組みが、いかにプラットフォーマーのユーザーを操作していくかを、語っています。
例えば、AI機能などによって表示されるおすすめコンテンツや、表示される広告についての仕組みを解説しています。
そして、SNSやソーシャルメディアに依存することに警鐘を鳴らしています。
特に思春期からネットがあった現在の10代から20代に向けた作品です。

『監視資本主義』 とは
監視資本主義とは、個人のデータが商品となり、そのデータの収集と生産が、インターネットによって大規模な監視に依存している、市場主導型のプロセスのことを言います。
ようするに、SNSやソーシャルメディアがその人向けに「最適化」されているということです。
YouTubeでおすすめの動画を紹介されたり、SNSやGoogleなどで表示される広告が使う人によって異なることです。
それは、AIや発達したインターネットの技術によってシステムが構築されています。
スマホを見ている人たちの行動を監視して、データを集めているだけではありません。
「次に見たい動画は恐らくこれだろうな」
「この広告ならきっとクリックするはずだ」
「この通知を出せば、またアプリを開くだろう」
そんな予測をされているということです。
企業や広告主が儲かるように、ユーザーが自然とクリックをするように促されているのです。
ある意味、私たちの行動が知らぬ間に機械によって操作されていると言っても過言ではありません。
そうやって監視することで資本を得ている監視資本主義が、すでに出来上がっているということです。
『監視資本主義』 悪影響
監視資本主義でのソーシャルネットワークに関しての悪影響があります。
自殺率の増加
ここ10年間で自殺率は増加しています。
本作でも、そこがソーシャルネットワークによる環境の変化が影響という風に言っています。
全てがネットによるものではありませんが、増加しているのは事実です。
SNSでの自分の評価を気にする若い世代も確実に多いです。
情報の真実
ネットのおかげで確かに多くの情報に触れることができるようになりました。
その反面フェイクニュースや陰謀論が拡散しやすくもなりました。
実際、コロナウイルスの時にそれを実感した人も多いのではないでしょうか?
そんなSNSの情報が社会の分断を招いたり、暴挙につながりもします。
依存性
作中で、その依存性を薬物に例える表現もありました。
「顧客をユーザーと呼ぶのは、違法薬物とソフトウェアだけ」と言います。
実際に1週間スマホを断つことができる若い世代って相当少ないと思います。
そうやって依存させて、ユーザーのデータが商品となっているのもあながち間違っているとも言い切れません。
そもそもソーシャルメディアは人間の商品化を前提として構築されています。
今この瞬間にもユーザーのデータは集められ解析され、収益をあげるようにアルゴリズムが構築されています。
『監視資本主義』 解決策
作中でも解決策を述べています。
・自分と違う意見の人を意識的にフォローする
・寝室にデジタルデバイスを持ち込まない
・16才までソーシャルメディアの使用を禁止する
・とにかくスマホの通知を切る
・おすすめ動画を見ない
などが挙げられています。
そうやってソーシャルメディアと向き合うことが必要になります。
「批判して改善する。批判者こそ楽観主義者である。」
『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』 まとめ
『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』では、ソーシャルメディアに警鐘を鳴らしています。
ソーシャルメディアを全く使うなというわけでは、ありません。
しかしリスクや、その裏側のことを考えて、自分で判断を行って下さい。
他にも監視社会について書いた映画をおすすめします。
見るかどうかは、あなたで選択してみて下さい。

以上、『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』レビュー・考察でした!
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